嫌われる勇気

タイトルが気になり立ち読みしたところ面白そうだったので、購入を検討。今回は、紙よりも400円程安いKindleを選んだ(1200円)。

 この本では青年と哲人の対話形式となっており、そのおかげで小説を読むような感覚で非常に読みやすかったし、頭に入りやすかった。正直アドラー心理学を実行するのは難しいと感じたが、この青年と同じように「勇気」を持って変わりたい。

アドラーは「承認欲求は極めて自己中心的なこと。他者によく思われたいからこそ、他者の視線を気にしている。それは他者への関心ではなく、自己への執着に他ならない。」と言っている。なるほど。他者への関心は示すが、他者の視線は気にしないようにしよう。

また、我々は皆「ここにいてもいいんだ」いう所属感を求めている。しかしアドラー心理学では、所属感とはただそこにいるだけで得られるものではなく、共同体に対して自らが積極的にコミットすることによって得られるのだと考える。つまり、仕事、交友、愛という対人関係のタスクを回避してはいけない。なるべく、人間関係に関わろう。この人はわたしに何を与えてくれるのか?ではなく、わたしはこの人に何を与えられるか?を考えよう。これが共同体へのコミットらしい。

人が他者をほめるとき、その目的は「自分よりも能力の劣る相手を操作すること」であり、そこには感謝も尊敬も存在しない。人は、ほめられることによって「自分には能力がない」という信念を形成していく。仕事を手伝ってくれたパートナーに「ありがとう」と、感謝の言葉を、あるいは「うれしい」と素直な喜び、「助かったよ」とお礼の言葉を伝えよう。これが横の関係に基づく勇気づけのアプローチというらしい。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え